【イサの場合】
「おかえりなさいませ、ご主人さ……ま」
「ただいま、早く準備してよね」
「あ、はいっ。今すぐ用意しますっ」
冷たい言葉にユノは一瞬身体をこわばらせる。
けれど、すぐに立ち直りてきぱきとお茶の用意をするユノに、イサは首を傾げた。
「何やってんの? お茶飲みに来たわけじゃないんだけど」
「え……それなら、どうして?」
「君のこと、迎えに来たに決まってるでしょ? 嫌じゃないよね?」
「……はい、ご主人さま」
手を引かれて、店の外に出る。
扉についたベルのチャリンという音がやけに耳に響いた。
* *
「で、お持ち帰りと……」
「彼の反応は予想できなかったわ」
2008.04.02